歯科

歯科

当院では歯科診療に力を入れています。当院の獣医師は小動物歯科研究会に所属しており、技能レベル別認定の1-4の最終段階まで認定。

犬では3歳以上で約8割に口腔内に何らかのトラブルを抱えていると言われています。猫では高齢になるにつれて口内炎により食事がとれない場合が多々あります。 これらの口腔内疾患の治療には全身麻酔での処置が基本となり、他の外科手術と同様、安全に麻酔を行うために術前検査が重要となります。

  • 歯石除去や抜歯だけが歯科治療ではありません。
  • 歯周病を悪化させる要因を取り除き、歯肉の防御作用を取り戻すのが歯科治療の目的です。
  • 抜歯が必要かどうかは口腔内の検査やレントゲン検査などを参考に判断します。
  • 残してあげられる歯は歯内療法等で保存してあげましょう。

当院で対応できる歯科処置

●予防歯科

スケーリング、ルートプレーニング、キュレッタージ、ポリッシング

●口腔外科

口腔内腫瘍、顎の骨折、抜歯、レーザー治療

●高度歯科

生活歯髄切断術、歯内療法(抜髄根管充填)、歯周組織再生療法(EMP法、GTR法)

当院で対応できる歯科処置

当院で導入している歯科専用の機材

歯科ユニット

●歯科ユニット

全ての歯科治療に対応することができるユニットです。超音波スケーラー、エアタービン、マイクロモーター、バキューム、3WAYシリンジを搭載しています。 効率よく歯科治療が行えるので麻酔時間の短縮が可能となります。

歯科用レントゲンとデジタルレントゲン

●歯科用レントゲンとデジタルレントゲン

150万画素CCDセンサーにより、高解像度、高諧調の精細なデジタル画像をリアルタイムに表示する歯科用CCDデジタルX線画像システムです。 感度が高いためX線照射線量を従来の1/6に低減して撮影することが可能になっていますので安心して検査できます。

歯周病がひどくなるとこんなことに・・・。

炎症が、歯の根っこまで及び、その周囲の骨が溶けて皮膚まで穴が開き、頬から出血したり(外歯瘻)、歯肉に穴が開いて出血したり(内歯瘻)します。

犬歯などの歯の根っこまで炎症が進んだ結果、骨が溶けて、鼻と通じてしまった状態です。クシャミや鼻水、鼻出血などが見られることも多いです。

歯周病が進行して、下のアゴの骨が溶けてしまうと、硬いものを咬んだり、外からの衝撃が加わったりしただけ、下顎骨が簡単に折れてしまうことがあります。

気になることがありましたら、ご相談ください。

先制鎮痛、マルチモーダル鎮痛ってなぁに?

一歩進んだ治療 歯周組織再生療法

EMP療法

歯周病によって破壊されてしまった歯槽骨などをEMP(エナメルマトリックス蛋白)を用いて歯周組織の修復を促す歯周組織再生療法です。大切な歯をなるべく残してあげたい場合に有効な方法ですが、歯周病の程度によっては適応にならない場合もあります。

EMP療法
歯周組織の骨が溶けて欠損
EMP療法
欠損している歯周組織の骨にEMPを塗布
EMP療法
縫合
EMP療法
歯周組織の骨が溶けて欠損
EMP療法
抜歯。ドリルで歯そう骨を削る
EMPを充填し歯肉を縫合し修復

GTR療法

歯周外科手術後、メンブレンという人工の膜を挿入することにより歯根膜組織を歯根面に選択的に誘導して、骨組織やセメント質などの硬組織を新生させる歯周組織再生療法です。 以前は2回の手術(メンブレンを取り除く手術)が必要でしたが、吸収性のメンブレンを使用することにより1回の手術でできるようになりました。また、EMP療法と併用することもできます。

EMP療法
歯周組織の骨が溶けて欠損
メンブレン(吸収性)で覆う
メンブレン(吸収性)で覆う
EMP療法
縫合